■ニュースソース
■ニュースタイトル
■ニュース掲載・報道日
2020年8月12日
■問題があると思われる取材姿勢
次が当時14歳だった川上慶子さん。彼女を収容したのが、私の相棒だった作間2曹でした。1人目と同じように、毛布で包んで準備をしていると“事件”が起きました。救出される生存者の姿を撮影したかったのでしょうが、なんと、いつの間にか周りにいた報道陣から手が伸びてきて、毛布を剥ぎ取ったんです。「何をするんだ!」と怒りましたが、もうヘリは真上にいてワイヤが下りてきている。仕方なく、作間2曹は毛布無しで川上さんを抱えて吊り上げられました。
(中略)
マスコミにも腹が立ちました。川上さんの毛布を剥ぎ取ったこともそうですが、遺体の写真ばかり撮る輩もいて、思わず「いい加減にしろ!」と叱ったこともあります。とはいえ、14日の昼頃、ある新聞記者が持ってきた朝刊を見た時は、やっぱり嬉しかった。そこには、川上さんを抱えてヘリに向かう作間2曹の写真が1面に載っていたのです。
今でこそ災害時の自衛隊の活動はメディアでも取り上げられますが、当時の自衛隊はある意味、日陰者でした。マスコミが現場にいるのは認識していましたが、我々の活動が大々的に被写体になるなんて私自身は想像もしておらず、とにかく驚きました。それと同時に、おれたちは正しいことをしているんだ、という実感が湧いてきたんです。
ただ5年前、事故から30年ということであるテレビ局の取材を受けた際、ディレクターから開口一番、「なぜ自衛隊の到着が遅れたんですか」と聞かれたのは心外でした。そもそも当時の災害派遣は、要請を受けて初めて出動できる仕組みでした。勝手に現場に向かうことはできません。
(※ マスコミの取材姿勢に関係箇所のみ抜粋
川上さんの事故当時の年齢は12歳)
■モラル低下・倫理の欠如の指摘
マスコミの被災地での取材姿勢がモラルハザードを起こしていると指摘されています。しかし、1985年に発生した日本航空123便墜落事故の現場では、はるかに酷い問題行動が横行していたことが、当時現場で救助活動に従事されていた岡部元陸幕長の回想録で明らかにされました。
2019年の京都アニメーションの放火事件でも見られた取材スタッフのマナー違反・モラル低下。しかし、30年以上前からすでに倫理が欠如していたのなら、低下のしようがない。
■検証記事
------------------------ Wikipedia 日本航空123便墜落事故
取材者側の視点
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