27.チリ
1.報道内容に対する監視機構と罰則規定等について
国家テレビ評議会(Consejo Nacional de Television CNTV) により、テレビジョン放送の内容に関する一般規則(normasgenerals sobre contenidos de las emisiones de television 21 04 2016)に準じ放送内容に関する監視と監督が行われている。国家テレビ評議会(CNTV)は、一般電気通信法の罰則規定に基づき、違反の軽重に合わせ放送事業者に対し罰金や放送停止等の処置が執られる。
テレビジョン放映の内容に関する一般規則(normasgenerals sobre contenidos de las emisiones de television 21 042016) の詳細は以下のWebサイトを参照
一般電気通信法の詳細は以下のWebサイトを参照
https://www.leychile.cl/Navegar?idNorma=29591
2. クロスメディアオーナーシップ等の報道機関の一定地域における情報提供の占有や支配に関する各種規制について
クロスメディアオーナーシップは直接的には特に法的規制はなされていない。但し、メディアの支配状況が自由競争の阻害要因や独占的地位の濫用に繋がる恐れのある場合は、競争防衛に関する法律(DECRETO LEY N° 211 QUE FIJA NORMAS PARA LA DEFENSA DE LA LIBRE COMPETENCIA DL211) に従い、国家検察庁により制限がかけられる場合がある。
・外資規制等について
直接的な外資出資比率規制は存在しない。チリの電気通信事業には、起業家精神の自由、外国投資の制限なし、進入障壁の低さ、必要最小限の規制、技術的に中立な規制、普遍的なアクセス政策の6つの基本原則があり、実施する電気通信事業に合わせた適切なライセンスは必要となるものの、基本的に誰でも電気通信サービスを行うことが可能である。従って、通信会社の社会資本に外国からの投資や外国からの参加は制限されていない。
但し、放送免許に関しては別で、公営或いは国内に設立・設置された法人であることが電気通信法に規定されている。
競争防衛に関する法律(DL211) の詳細は以下のWebサイトを参照
http://www.fne.gob.cl/wp.content/uploads/2010/12/DL_211_refundido_2016.pdf
3. 電波オークション制度について
一般電気通信法に基づき、電気通信局(Subsecretaría de Telecomunicaciones SUBTEL)により電波オークションが実施されている。
・オークション等実施例
・2014年に実施された700MHz帯(713~748,768~803MHz) のオークションは、電気通信事業者三社により総額11,533,445,460CLD (約21億2千万円)で落札された。
落札業者には、2年以内に人口の98%のカバレッジ義務と、1年半以内に過疎地及び学校に対するサービス提供の義務を負う。
4. 電波使用料等について
地上波テレビ放送の放送免許は国家テレビ評議会(CNTV) により25年間の許可が与えられ、ケーブルテレビや衛星放送等は電気通信局(SUBTEL) により最長10年の許可が与えられる。また、ラジオ放送の放送免許は運輸・通信省(MTT) により25年間の許可が与えらえる。
携帯電話等を含む電話及び通信サービスは、運輸・通信省(MTT) により30年間の許可が与えられる。
5. その他資料等
・監査機関等
運輸・通信省(Ministeriode Transportes y Telecomunicaciones MTT) とその下部組織である電気通信局(Subsecretariade Telecomunicaciones SUBTEL)が電気通信全般の発展と促進及び政策提言・監督・管理等を行う。
国家テレビ評議会(ConsejoNacional de Television CNTV) が、法律第18,838条に基づき、放送内容を監督と影響に関する調査を行うと共に、質の高いプログラムの開発を支援する。
国家検察庁(FNE) は、自由競争の促進や市場効率化、独占的地位の乱用等の監視等を行う。
(※リンク先が調査時(2017~2018年)から変更になっている場合は、各機関のHPルートに接続します)
・参考資料等
国家テレビ評議会の設立に関する法律(法令第18838号)の詳細は以下のWebサイトを参照
国家テレビ評議会(CNTV) による国家テレビ調査(EncuestaNacional de Television) 2017の詳細は以下のWebサイトを参照
世界主要国の通信放送等に関する調査報告書 36
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