埼玉新聞「ネット右翼からの抗議」報道

■ニュースメディア

埼玉新聞

 

■ニュースタイトル

「ネット右翼からの抗議」報道

 

■ニュース掲載・報道日

2018年10月20日,27日

 

■フェイク理由・ソースURL・その他

秩父市に抗議をしたのが「ネット右翼」という特定をしたのは、埼玉新聞によるフェイクニュース。

■記事本文

----------------- 埼玉新聞(2018.11.28)
抗議殺到…秩父市、姉妹都市の韓国・江陵市との職員相互派遣を中止に 職員の安全確保、国際情勢など配慮

 

埼玉県秩父市が12月から実施予定だった姉妹都市の韓国・江陵市との職員相互派遣について、秩父市役所に抗議が殺到したため、職員の安全確保や日本と韓国との国際情勢などに配慮し、中止を決めたことが27日分かった。 

 

久喜邦康市長は12月定例市議会初日の同日、日本と韓国との国際情勢の変化などを鑑みて、職員の相互派遣を行うことが最善の策であるかどうか検討した結果、今月22日に江陵市長に職員相互派遣の休止を申し入れたことを明らかにした。「ただ、姉妹都市として35年続いてる友好関係を継続していく気持ちには変わりない」と語った。(略 

 

秩父市が今月5日に職員派遣を発表した後、同市にはインターネット上で右翼的な発言をする「ネット右翼」とみられる人々から、「江陵に慰安婦像があるのを知っているのか」「秩父は好きだったけど、秩父には絶対に行かない」などといった抗議のメールや電話が約50件以上寄せられたという。 

 

市の担当者は「タイミングが悪かったが、まさかこれほどの抗議があるとは思っていなかった。ほとんどの人が姉妹都市の協定自体を今回締結したように捉えていたが、姉妹都市は35年の歴史があり、草の根の交流を続けていたので大変残念」と話していた。

(※ 現在インターネット上で公開されている記事から当該赤字部分は削除されている)

----------------------  削除された当該部分の魚拓
秩父市が今月5日に職員派遣を発表した後、同市にはインターネット上で右翼的な発言をする「ネット右翼」とみられる人々から、「江陵に慰安婦像があるのを知っているのか」「秩父は好きだったけど、秩父には絶対に行かない」などといった抗議のメールや電話が約50件以上寄せられたという。 

■検証記事

------------------iRONNA (2018.12.6)

(前略)

このニュース自体は特に気になるものではなかったが、私がやや違和感を覚えたのは記事中のある表現だった。 

 (中略) 

この記事の下りで、特に気になったのが「インターネット上で右翼的な発言をする『ネット右翼』とみられる人々」という表現である。 

 

記事の流れからみると、市役所の広報担当や同事業の担当者が取材に答えたようにも見える。もし、これが行政側の発言であったとしたら、いささか問題ではないだろうか。つい先日も、埼玉県鴻巣市のショッピングモールで開催予定だった自衛隊関連のイベントが「市民団体」の抗議で中止になったという報道があったばかりである。しかも、秩父市と同じ埼玉県内で起きた問題だった。 

このときは抗議の主が「市民団体」や「市民」という表現が使われていたが、今回のケースは「ネット右翼」。しかも、この「ネット右翼」という言葉は、一般的に侮蔑的な意味合いで使われることが多い形容表現である。秩父市の職員派遣中止は本当にネット右翼による抗議が原因だったのか。どうしても真相が気になった筆者は直接、秩父市役所など関係各所に取材をしてみた。 

 

11月28日午後、秩父市役所に電話取材を申し入れ、秘書広報課を通じて以下の2点を問い合わせたところ、人事課長から下記のような回答が得られた。 

 

質問① 本件の記事について経緯を知りたいのですが、どのような流れで職員相互派遣の中止を発表されたのでしょうか。 

 

「12月定例市議会の開会初日に、市長自らが「職員の派遣を中止した」と言及し、明らかになりました。それを受けて、地元紙である埼玉新聞記者が秘書広報課に取材に来られ、記事になったということです」 

 

質問② 記事中にあった「ネット右翼」という表現について、市がそういう表現を使って発表した事実はあるのか。 

 

「そういう表現を市側が使ったのかどうか、ということですよね? (その前に)まず、今回の件に関しては多少誤解もあるようなんですが、江陵市との姉妹都市協定は、既に昭和58年からやってます。今年は35周年という節目でもあり、6月には江陵市の市長さんがこちら(秩父市)に来られ、その際両市長が相互派遣をやろうと合意したんです。こちらとしては市長からの指示を受け、相互派遣の事務を進めていました。 

 埼玉県内の自治体でも珍しい事業であり、11月5日に地元記者クラブに投げ込みの資料提供を行いました。その後、19日くらいから市のホームページ内のメールサイトを通じて、相当数の苦情が寄せられたことは事実です。 

 その内容は言葉に出せない誹謗中傷のようなものもありました。ちょっと大げさかもしれませんが、両市を行き来する職員に身の危険があるとか、不快な思いをする可能性は拭いきれないということから、市長が急遽中止という判断を下しました。 

 当然ながら、私どもから「ネット右翼」などの表現を使って説明した事実はありません。正直、こちらも驚いております。そういった状況を踏まえて再度、秘書広報課につなぎますので(そちらでも)ご確認ください」 (以下略

 

小西寛子(声優、シンガーソングライター)  

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コメント: 1
  • #1

    lssei Kawakami (木曜日, 24 1月 2019 12:40)

    35年間にも及ぶ姉妹都市の歴史があるのに、慰安婦像に抗議一つ出来ていないのか?
    此処にも、戦後日本の可笑しな現状があって、それは「〇〇友好」と言えば日本が一方的に相手の言い分に添うことが良いと勘違いしていることである。
    話は全くの真逆であり、相手のことを大切にし、友人だと思っているなら、「それは間違いだ」とはっきり言ってあげることこそが真の友情ではないか。
    戦後日本はそれをしてこなかったので、現在、日韓、日中関係がこれほどまでに拗れてしまったのではないかと思う。