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■ニュース掲載・報道日
2018年10月23日
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辺野古にはもともとキャンプシュワブが存在し、辺野古の工事は市街地にある普天間飛行場を移転するためのものなので「基地移転」が正しい表現だが、記事ではあたかも「米軍基地を沖縄に新設する」かのように報じている。
「 那覇市長選で、沖縄県名護市辺野古(へのこ)への米軍新基地建設に反対した現職が、自民党などが推薦する候補を破った翌日の二十二日、安倍政権の閣僚からは、沖縄で新基地反対の民意を示す選挙結果が続いても、新基地建設の政府方針は変わらないとの発言が相次いだ。
菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で、那覇市長選に関して、新基地反対を掲げた現職の城間幹子(しろまみきこ)氏が圧勝したことに対し「政府としてコメントすることは控えたい」と評価を避けた。その上で「自治体の選挙はさまざまな政策で候補者の主張が行われる」と、新基地の是非だけが争点ではなかったとの見方を示した。
宮腰光寛沖縄北方担当相は会見で「沖縄の基地負担軽減に関わる政府の取り組みは、沖縄に説明を尽くす努力を継続する必要がある」と、今後も新基地建設に理解を求めていく考えを示した。
沖縄では那覇市長選に先立ち、先月三十日の知事選、今月十四日の豊見城(とみぐすく)市長選でも新基地反対派が当選している。自民党の萩生田(はぎうだ)光一幹事長代行は二十二日の会見で「負けは負けとして真摯(しんし)に受け止める」と語った。だが政府は、米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の危険性を挙げ「辺野古移設が唯一の解決策」(菅氏)として、新基地建設を進める構えだ。 (関口克己)」
■検証記事
-------------- iRONNA (正論2015.8月号)
「基地移設」と言わなくなった反対派やメディア
「新基地」と言えば、沖縄で毎日、普天間飛行場問題の報道に接している身として、どうしても違和感をぬぐえないことがある。主要マスコミが普天間飛行場の辺野古移設を「辺野古の新基地建設」と意図的に言い換えているのだ。
県紙だけでなく、NHKを除く民放テレビ各社も、アナウンサーが無造作に「辺野古の新基地建設問題で…」と発言している。米軍基地問題は沖縄最大の課題とされているのに、最近、沖縄ではめっきり「辺野古移設」という言葉を聞かなくなった。特に反基地派の運動家は、もう移設という言葉は使わない。この言い換えは昨年の県知事選から本格的に始まった。
以前にも本誌で指摘したことがあるが「移設」と「新基地建設」とは似ているようで全く違う概念だ。前者は沖縄にとっての負担軽減であり、後者は逆に負担増を意味する。
厳密に言うと辺野古移設とは、市街地にある普天間飛行場の危険性を除去するため、辺野古海域を埋め立てて同飛行場の代替施設を建設するということだ。代替施設の完成後は、同飛行場は撤去される。「移設」を「新基地建設」と言い換えることは、同飛行場の撤去という沖縄にとって最重要な負担軽減の側面を、故意に無視した用法なのである。
だから「辺野古新基地」とか「新基地建設」とは、国民や県民を欺く造語だ。
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