人民裁判のような一方的報道「伊藤詩織さんの告白が日本でのMeTooのきっかけ」(NHK)

要点

検察審査会でも不起訴になった山口元TBSワシントン支局長との民事訴訟の判決も出ていない段階で、一方的に伊藤詩織氏を被害者として取り上げるNHK

 

松本サリン事件で被害者を加害者認定して報道被害を生み出したTBSの報道の二の舞を演じているのではないか、と思われます。

 松本サリン事件と云えば、サリンテロを起こしたオウム真理教の後継団体に対して取材内容を漏洩する、という不祥事を起こしたばかりですね。

ネットでは、「山口氏に対して逮捕状が発行されたが安倍政権が握り潰した」などという憶測が流れていますが、はたして裁判所が出した逮捕状を三権分立の元で政府が握り潰せるのでしょうか?

 

刑事事件としては不起訴になり、民事としては係争中の事例を取り上げて、一方に肩入れした人民裁判の様な「悪質な印象操作」報道を行うのは公共放送として大きな問題です。

もし、民事裁判でも山口元支局長の無罪が確定した場合、NHKは無実の人間の人生を台無しするような報道被害を与えた責任をどう取るつもりなのでしょうか?

女性のレイプ問題について取り上げるのであれば、人権ジャーナリストが起こした性暴力疑惑も同様に取り上げるべきでしょう。

 

---------------  「週刊文春」編集部 2018.12.25

 

 

世界的人権派ジャーナリストに性暴力疑惑 7人の女性が証言

 

 広河氏といえば、2004年に月刊報道写真誌「DAYS JAPAN」を編集長として創刊。「1枚の写真が国家を動かすこともある」をモットーに、15年間発行を続けてきた。経営難と後継者不在を理由に、来年2月の休刊を先日発表したばかりだ。私生活では、大手出版社に勤める妻と暮らしている。

 

 広河氏による性被害を訴えた女性のうちの一人は、編集部でアルバイトをしていたある日、広河氏に、「キミは写真が下手だから僕が教えてあげる」と言われ、指定の日時にホテルに来るよう指示されたという。ホテルの部屋に足を踏み入れた途端、ベッドへ連れて行かれ、恐怖で言葉を発せず、抵抗できないうちに関係を持たされたと証言している。

 

 広河氏を直撃すると、「望まない人間を僕は無理やりホテルに連れて行きません」「断る間もなくそんなことができるなんて、普通ありえないですよ」「(女性たちは)僕に魅力を感じたり憧れたりしたのであって、僕は職を利用したつもりはない」などと反論した。

 

 2017年10月に米紙ニューヨーク・タイムズが映画プロデューサーのワインスタイン氏による数十年に及ぶセクハラや性的虐待を告発して以降、全世界に広まった「#MeToo」運動。以降、被害者たちの訴えに真摯に耳を傾けることが求められるのが世界的潮流だ。

 

 7人もの女性が詳細に被害を訴えた事実に、被害者の側に立った報道を旨としてきた人権派ジャーナリスト・広河氏は、今後どう対応するのだろうか。

 

 

 前出の女性同様、ホテルに誘われたり、ヌードを撮影されたりした被害女性7人の証言、広河氏の反論は、12月26日発売の「週刊文春」では6ページにわたって掲載される。

しかも、性暴行を否定し検察審査会で不起訴相当の審判がでている山口元支局長と異なり、広河氏の場合は本人が性暴行の事実を認め、所属組織も処分を下しています。

 

--------------------  朝日新聞 2018.12.26

広河隆一氏、性暴力報道に謝罪 「傷つけた認識欠けた」

 

 

 26日発売の週刊文春が「世界的人権派ジャーナリストの性暴力を告発する」と題する記事を掲載したのを受け、フォトジャーナリストの広河隆一さん(75)が同日、「私は、その当時、取材に応じられた方々の気持ちに気がつくことができず、傷つけたという認識に欠けていました。私の向き合い方が不実であったため、このように傷つけることになった方々に対して、心からお詫(わ)びいたします」と謝罪するコメントをホームページで発表した。報道写真の月刊誌「DAYS JAPAN」を発行するデイズジャパンは、25日付で広河さんを社長から解任したという。同社は「読者のみなさまへ」と題した声明で「広河氏が、被害者の方々の尊厳を傷つけてしまったことに対して、弊社として、心からお詫び申しあげます」と謝罪。「広河氏の言説を看過するわけにはいかず、これに与(くみ)する立場ではないことも鮮明にいたします」「広河氏が、自ら本件について誠実な対応を取ることを求める」などと記した。

人権ジャーナリストの性暴力疑惑ということで、伊藤詩織さんの件で口を極めて山口元支局長を誹謗・中傷していたオールドメディアや人権団体などは一転して広河氏を擁護したり事実の隠蔽・拡散防止を行っています。本来ならば「人権」を掲げて仕事をする人間が「他者の人権を踏みにじる行為を行った」のであれば、職業倫理に照らしても、より一層強く非難されるべきではないでしょうか?

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コメント: 1
  • #1

    小平次 (木曜日, 25 4月 2019 12:59)

    失礼します NHKなんぞは全く信用なりませんが、それをもって『人民裁判』という表現はいかがなものか。私ごときがこの件についての真実など知る由もありませんが、山口氏の言っていることも全く信用なりません。世間で出回っている情報の全てが真実だとは思いませんが、新潮の報道通りなのであれば、タクシードライバーの証言、防犯カメラの映像等から、感じとれることは、限りなくレイプであろう、ということかと。もし、合意の上であっても、正体なくした女性をホテルに連れ込むってのはどうでしょう。タクシードライバーの証言が事実であれば、カッコいい男ならば家か、その近くまで送ってやるのが紳士でしょうよ。それを精液が薄いだなんだの言い訳してる時点で、みっともないし、この方はロクな人間ではないと思いますけどね。後半の人権派ジャーナリスト云々に関しては、本記事に全く同意します。