カテゴリ:罰則規定



世界主要国の電気通信に関する詳細情報 01
放送を知る · 2021/10/12
[アメリカ合衆国]  事業者間の調停や罰金等の制裁、規則の制定や実施等の権限を持つ連邦通信委員会(FCC)が、言論・報道の自由、中傷、プライバシーの暴露、捏造、わいせつ等についての規定を定めている。具体的には、子供が視聴する可能性がある番組での不適切な言葉の使用、特定の宝くじに関する情報の放送、虚偽情報に基づく集金活動のための放送等に対し、放送免許事業者に対し罰金または放送免許の取消が行われる。  また、選挙に関しては立候補者に対し平等に放送の機会を提供する義務と、放送局が立候補者に対する政治的見解を提示した場合はその旨を立候補者に24時間以内の通知を行うと共に、立候補者または代理人に対し放送の機会を提供する義務がある。  地上放送の広告に関しては、番組の広告主の明示、虚偽や誤解を招く広告の禁止、タバコ類の広告の禁止(連邦法による規定)のほか、政治広告の料金情報の開示の義務付け等がある。

世界主要国の電気通信に関する詳細情報 02
放送を知る · 2021/10/12
[英国]  犯罪行為の助長や扇動の禁止、不正行為の誘発の禁止、禁止された内容に関する政治広告の禁止、有害な内容,誤解される可能性のある内容,侮辱的な内容の広告の禁止、番組の不適切な後援の禁止、広告掲載における広告主の差別の禁止、視聴者に対する情報伝達や心理に影響を及ぼす可能性を有する技術の使用禁止等の各種禁止事項に加え、宗教番組の内容の適正化、攻撃的・有害な内容が含まれないよう留意することや、18歳未満に対する有害情報からの保護、ニュースの充分な公正性・正確性の確保等が定められている。  違反に対し、訂正放送や陳謝放送命令のほか、罰金、放送免許期間の短縮や放送免許の取消等の処置がとられる。  基本的に外資規制は存在しないが、放送事業免許に関しては、国家安全保障を理由に免許適格審査で申請を認めない場合が存在する。強力な外資による放送局の合併・寡占化による多様性喪失を未然に防ぐ処置が施されているほか、同第349条により地方自治体は自己のコミュニティーに対する放送免許の取得の道が用意されている。

世界主要国の電気通信に関する詳細情報 03
放送を知る · 2021/10/12
[オーストラリア]  プログラムの制作者がオーストラリア人であり、ディレクターがオーストラリア人であるか放送作家がオーストラリア人、かつ、声優を含む主要は俳優の50%以上がオーストラリア人であり、助演者の75%以上がオーストラリア人であることとオーストラリアで製作されたものである必要がある。アニメーションの場合はプロダクションデザイナー・キャラクターデザイナー・レイアウトアーテイスト監督・ストーリーボード監督・主要な背景アーテイストのうち少なくとも3つがオーストラリア人である必要がある。

世界主要国の電気通信に関する詳細情報 04
放送を知る · 2021/10/12
[カナダ]  コンテンツ制作に関し、フランス語圏と英語圏を有するカナダの国情に対処すると共に、カナダの文化や国益を保護することを主目的とした、カナディアン・コンテンツ規制があり、プロデューサーがカナダ人であること、製作費用の75%以上がカナダ人に支払われること、商用放送事業者は1日の放送時間の60%以上を国内製作番組で編成すること等の規制が設けられている。  電気通信事業者は、経営権の代表者及び取締役の80%がカナダ国籍であることが義務付けられており、更に外資による直接投資額比率は資本の20%までに制限され、間接投資であっても投資額比率は33.3%までに制限されている。

世界主要国の電気通信に関する詳細情報 05
放送を知る · 2021/10/12
[ニュージーランド]  番組には放送基準委員会BSAのガイドラインに則った数段階の分類コードが設定されており、段階により放送時間に制限や放送前に不適切である旨警告が放送されるほか、フィルタリングにより青少年が不適切な番組を視聴しないような放送時間制限等の配慮がなされている。特に、性的な内容や、暴力・反社会的行為、虐待、差別等は高レベルの制限が課せられている。また無料テレビ放送と有料テレビ放送ではこれらの制限が異なり、無料テレビ放送ではより厳しい内容制限が課せられている。  なお、BSAガイドラインは放送内容全般に対するガイドラインであり、ニュースや時事問題等を取り扱う際の公正性の確保や、放送局によるプライパシーの侵害についても明記されている。  また、BSAは放送局に対する違反の告発に対し審査を行い、修正放送や謝罪、罰金等を科すほか、不適切な放送により被害を受けた側(原告人)の支援を行う等の様々な業務を行っている。

世界主要国の電気通信に関する詳細情報 06
放送を知る · 2021/10/12
[インド]  インド放送協会法が定める番組基準と広告基準が存在する。 ・番組基準:友好国への批判や、特定の宗教や宗派に対する攻撃、卑猥、中傷等の禁止。 ・広告基準:酒・煙草の広告、消費者保護に悪影響を及ぼす広告、女性蔑視等の差別的広告の禁止。  監視と監督・規制、法案整備等の業務は情報放送省(MIB) が行い、放送分野のみならず、新聞、出版、映画、情報等の報道を含む情報流通に関わる全ての分野の管理を行っている。

世界主要国の電気通信に関する詳細情報 07
放送を知る · 2021/10/12
[ドイツ]  複数の監督・監察機関が有り、放送に関する許認可の他に技術支援と番組や広告等の内容に関する規制監督が行われている。  人種的憎悪、非人間的暴力行為、人間の尊厳の侵害、戦争賛美、狼襲表現、青少年の心身の発達や道徳に悪影響を及ぼす放送等を禁止している。但し、青少年関連の禁止事項については、放送時間帯により若干緩和される。  ニュース及び政治的時事番組でのスポンサードは認められないほか、政治団体・宗教団体のスポンサードは禁止、更にスポンサー付の番組は冒頭と終了時に資金提供元を明示する必要がある。  これらに対し違反が繰り返される場合は、放送認可(免許)の停止や取り消し、及び放送一時停止措置がとられるほか、秩序違反法が準用される場合は最大で50万EURの罰金が科される。  また、各放送局には数か月分の番組保管義務があり、監察機関には情報請求権が定められており、放送局は求めに応じていつでも放送内容を開示する義務を有する。

世界主要国の電気通信に関する詳細情報 08
放送を知る · 2021/10/12
[フランス]  番組の質と多元性確保のための監視及びフランス語・フランス文化の擁護、有害コンテンツからの未成年保護等の監視が行われているほか、番組内容について非常に細かい規制が存在する。 ・音楽プログラムでは、視聴率の高い時間帯では40%以上がフランス語の楽曲である必要があり、更に半数は新人或いは新作の曲である必要がある。 ・音楽プログラムを専門とする事業者は、フランス語を題名とする曲の比率を60%以上とし、若手音楽家の放送を目的とする事業者に於し、ては、フランス語を題名とする曲の比率を35%以上とし、うち25%を新人の曲とする必要がある。 ・プライムタイムに放送する映画或いはテレビ番組は、60%以上が欧州域内での製作である必要があり、また、40%はフランス語で製作されたものである必要がある。 ・全国向けテレビ放送事業者が放送する自主製作の地方向け番組は聴覚高等評議会(CSA) が認めない限り1日3時間を限度とする。 ・放送事業者は年間純資産額の3.2%を国内の番組制作に投資する義務がある。 ・自局で放送する番組は一定割合独立系番組制作会社への外注する義務がある。

世界主要国の電気通信に関する詳細情報 09
放送を知る · 2021/10/12
[南アフリカ]  南アフリカ憲法に表現の自由が明記されており、報道その他メディアの自由が明記されている。特定の状況を除き政治広告の禁止が明記されている。  また、放送番組の国内制作比率の規定があり、テレビ放送では公共放送の55%以上が国内制作、商業放送の35%以上が国内制作である必要があり、ラジオ放送では公共放送の40%以上が国内制作、商業放送の25%以上が国内制作である必要がある。  メディア規制法により、商業放送事業者に対する外資比率は20%を上限とすることが定められている。

世界主要国の電気通信に関する詳細情報 10
放送を知る · 2021/10/12
[韓国]  人間の尊厳と民主的基本秩序の尊重や国民の調和等に加え、様々な差別や犯罪、非道徳な行為とその助長、青少年への悪影響のある内容の禁止等が盛り込まれている。また、放送の公正性と公益性が明記されている。  放送事業者による自主審議の義務付け、視聴者の権益保護を目的とした視聴者委員会の設置を義務付けており、放送事業者の義務では、原則として視聴者委員会の是正要求を受け入れることが定められている。  なお、放送法の罰則としては、報道内容やその是正措置を怠った際に1年以下の懲役または3千万KRWの罰金のほか、視聴者に対する謝罪や放送の訂正・中止等が定められている。

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